5月下旬からスタートしたグリーンカーテン作りは軌道に乗り、窓の半分のスペースが鮮やかなグリーンで埋まってきました。
約7年前に収穫した古いタネを蒔いて育ててきたので、無事に花を咲かせるのか正直心配だったのですが、きれいな青いお花が咲きました。
ゴーヤの元気いっぱいの鮮やかな黄色いお花と、アサガオの青が窓辺に彩を添えてくれています。
アサガオのツルは元気よく上へ上へと伸びていきます。小学校の時にプランターに植えて観察した経験がある方も多いかもしれません。支柱にツルを巻き付けてどんどん成長する姿が印象的ですよね。
さて、アサガオのお花をこの様にプランターで楽しむ場合は特に必要ない作業になりますが、グリーンカーテンとして育てる場合はこの成長のタイミングで行うべき大切な作業があります。それは・・・
「摘心」です。
- 葉を大きくしてグリーンカーテンの葉の密度を高めたい
- 花をたくさん楽しみたい
と思っている方は、ぜひ「摘心」をしてみてくださいね。
この「摘心」というのはツルの先端にある頂芽を摘み取る作業のことです。茎がやわらかい場合は指と爪で摘み取っても良いですし、茎が固い場合はハサミを使って先端を切り落としてください。
目次
「摘心」を行うメリットまとめ
すくすく伸びる先端の芽(頂芽)を摘んでしまうのは成長を阻害するようでかわいそう・・・と思ってしまう方もいるのではないでしょうか。
私もこの「摘心」という作業に抵抗があり、グリーンカーテンが最終的に茂れば良いのだからツルが蛇行するようにネットに導いてあげれば先端を切ったりしなくても良いかなと考えていました。
でも、この「摘心」の作業を行うメリットがたくさんあるのです。これを知れば迷わずにツルの先端をカットできるようになると思います。
1.葉の数が多くなる
「摘心」を行うと葉の数を増やすことができます。
グリーンカーテンを作りたい場合は葉がなるべくたくさん出てくれた方が緑の密度が高くなり、カーテンらしくなりますよね。ツルの先端を切るだけの作業で葉が増えるなんて!アサガオの生命力を信じてぜひやってみてください。
2.葉が大きく成長する
葉の数を増やすだけではなく、一つ一つの葉も成長して大きくなるのです。グリーンカーテンを作る場合はやはり葉も大きい方が日光を遮る効果が高まりますし、カーテンは立派になりますね。
迷わず「摘心」やってください!
3.花の数が増える
「摘心」を行うと、葉の数が多くなり、葉が大きくなり、しかも花数が増えるのです!!
立派なグリーンカーテンが出来上がるだけでも嬉しいのに、さらにお花もたくさん咲いてくれるなんて嬉しいですね。
「摘心」でどうして良い変化が起こるのか?その理由
「頂芽優勢」(ちょうがゆうせい)という言葉があります。これは、
茎の先端にある「頂芽」の成長が「脇芽」よりも優先される
という意味です。
アサガオもゴーヤもこの性質を持っているので、「摘心」を行わないと、成長が優先される先端部分だけがすくすくと伸びて茎の側面につく脇芽の成長は抑えられてしまうのです。
先端だけではなく、他の部分にも栄養を届けることで、葉が茂り、花がたくさん咲くのです。
「摘心」のやりかたも簡単です。本葉が7枚ほどに増えたら頂芽を指と爪で摘み取るだけです。茎が固い種類のアサガオの場合はハサミを使ってください。
「摘心」後の成長の様子をご紹介
実際に我が家のグリーンカーテンの一部を例に、写真でご紹介します。
すくすく伸びるツルの頂芽をハサミでカットしました。(摘心箇所)と矢印で示した箇所です。
その後葉の根元から新たな芽が出てきました。今はまた上へ上へとツルが伸びています。
下の葉の根元からも新しく芽が伸びてきています。
こうしてどんどん茎が分かれて横方向にも成長しながら葉も花も増えていくので安心して「摘心」を行ってくださいね。
葉を茂らせるために、ツルを蛇行させてネットに絡ませたりしなくても、豊かなグリーンカーテンができますよ。
花がら摘みも忘れずに
栄養を隅々へ届けたい場合、「摘心」だけではなく「花がら摘み」も忘れずに行ってください。
「花がら摘み」というのは咲き終わった花の茎の部分をカットする作業です。
これを行わないと、アサガオがタネを作る為に栄養を使ってしまい、花が咲かなくなってしまったり、葉に栄養が行きにくくなってしまうのです。せっかく育てたグリーンカーテンの緑が元気をなくさないためにも、咲き終わった花の処理を丁寧に行いましょう。咲き終わったお花は忘れずに「花がら摘み」を行ってくださいね。
これで長い期間、花を楽しむことができます。
日本の夏の風物詩であるアサガオの花は涼し気で、咲く姿を毎朝見られるととても元気をもらえますよ。
興味がある方はぜひ育ててみてくださいね。